【法文】
学説彙纂第1巻第1章第11法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Paulus libro quarto decimo ad Sabinum
パウルス(サビーヌス註解書第十四巻)
【翻訳】
『ユース』なる語には数多の用法あり。其の一は常に衡平且つ正善なるものを法と称す自然法是れなり。其の二は一国の全民衆又は多数民衆に実益ある法即ち国民法是れなり。我国に於ては職権法も亦同じく之を法と称するを至当とす。法務官も亦縦ひ不当の判決を為す場合と雖も法を宣言するものと称せらる何故となれば法なる語は法務官の為したる特定の行為の見地よりせず職務其ものの見地より之を見るものなればなり。尚、『ユース』なる語は法の宣言せらるる場所の意義にも用ゐらる、此の用法は発生する事物より其の発生する場所に『ユース』なる名称を転用せるなり。此の場所は次の如き方法を以て之を決定することを得、即ち法務官が其の職権の威信を維持し又祖先の慣習を尊重して法の宣言を為すの場所と決定せるものは其の何処たるを問はず之を『ユース』と称するを以て適当とす。
【注】

【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】