【法文】
学説彙纂第1巻第16章第6法文第3項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro primo de officio proconsulis
ウルピアーヌス(地方執政官の職務に付て第一巻)
【翻訳】
地方執政官は必ずしも音物を受くべからざるに非ず唯適度を超過せざるを要するの故に地方執政官は絶対に贈与を拒絶する如き頑魯なる態度を執るの要なきも度を超えて之を受くる如き貪濁に陥るべからず、神皇セヴエールス及び現皇帝アントーニーヌスの詔書は此の点に付て遵守すべき極めて適切なる限界を示せり曰く、『茲に音物に関する朕の所思を聴くべし、古諺に云はずや、一切の物と云ふも一切の時と云ふも又一切の人よりと云ふも皆非なりと。何故となれば何人よりも物を受けずと云ふは甚だしき非礼なり然れども贈る人の如何を問はず常に之を受くるは甚だ卑劣なり又如何なる物も悉く之を受くるは甚しく貪欲なればなり』と。故に地方執政官其の他の有司は贈与若は進物を受くべからず又日用食料以外の物は何物たりとも之を購買すべからずと云へる勅令の趣旨は音物に付ては軽微なるものを問はず購買に付ては日用食料以外の物に関するものとす。而して音物は軽微のものたるべくして進物と云ふべき程度の物たるべからず。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】