【法文】
学説彙纂第1巻第16章第6法文序項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro primo de officio proconsulis
ウルピアーヌス(地方執政官の職務に付て第一巻)
【翻訳】
地方執政官は刑事被告人の審問を地方事務官に委任するを例とす是れ之をして刑事被告人の予審を行はしめ有罪者は之を自己に移送せしめ無罪者は地方事務官をして自ら之を釈放せしめんが為めなり。然れども此の権の委任は条理に反す [1][2]何故となれば何人と雖も己れに付与せられたる生殺権其の他の制裁権を他人に移転することを得ず随て又起訴権を有せざる他人に刑事被告人の釈放権を移転することを得ざればなり。
【注】
[1]訳註、英訳にはirregularとあり
[2]訳註、以下『移転することを得ず』までは重出法文なり D.50,n 17,10
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】