【法文】
学説彙纂第1巻第21章第1法文第1項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Papinianus libro primo quaestionum
パーピニアーヌス(質疑録第一巻)
【翻訳】
司法権の委任を受けたる者は自己固有の権力を有するに非ずして委任者の司法権を行使するに過ぎず。何故となれば古来の慣習に拠れば司法権の移転は可能なりと雖も法律に依りて付与せらるる純粋なる命令権の移転を不可能なりとするは寧ろ適当なる見解なればなり、故に地方事務官が司法権の委任を受けたるが為めに刑罰権 [1]を有すとは何人も唱へざる所なり。パウルスの註に曰く、司法権の委任あるときは之と一体を成せる命令権も亦共に移転すとするは寧ろ適当なる見解なりと。
【注】
[1]訳註、死刑の判決を下すの権
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】