【法文】
学説彙纂第1巻第6章第6法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed.
14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Idem (Ulpianus) libro
nono ad Sabinum
同人(サビーヌス註解第九巻)
【翻訳】
息男とは夫妻間に生れたる男子を謂ふ。但し今若し夫が例へば十年間
[1]不在の後、家に帰りて一歳の幼児あるを見たりとせば此の幼児は夫の子に非ず是れユーリアーヌスの見解にして「吾人の承認する所なり」。又ユーリアーヌスの見解に依れば夫にして妻と間断なく同棲するときは妻の生みたる男児を自己の息男に非ずと否認することを許すべからず。然れども予は将に言はんとす若し夫が虚弱其の他の理由の為め相当の時日間其の妻と同衾せざること明白なるとき又は家長の健康状態にして生殖不能なりしときは其の家に於て出生したる子は縦ひ隣人が其の出生の事実を知ると雖も夫の子に非ずと、スカイヴオラも亦此の見解を採れり。
【注】
[1]訳註、ウルピアーヌスは二年間と書きたりしならんと説く学者あり。Glück. XXVIII, 135, 23
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】