【法文】
学説彙纂第2巻第11章第14法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Neratius libro secundo membranarum
ネラーチウス(雑録第二巻)
【翻訳】
或者若し受任者として諾約者は唯、約束の某をして法廷に出頭せしむべきことを要約するに止まり其の者の欠席の場合に於ける責罰の給付を要約せざるときは、其の問答契約は殆んど無効なり何故となれば右の某が法廷に出頭することは受任者には利害関係なければなり。然れども受任者が問答契約の締結したるは他人の事務を為したるものなるを以て本権に於て注目せらるべき利害関係者は受任者に非ずして其の為したる事務の本人なりと論ずるを得べし、随て問答契約の諾約者は若し被告が欠席するときは其の出頭に付て訴訟本人の有したる利害関係額を受任者に対して負担すべきものとす。受任者が『本権に伴へる利害関係額』なる文言を用ひて要約せる場合には上記の規則の適用あるは言を俟たず、蓋し吾人の解する所に依れば此の如き文言は受任者の利害に非ず本人の利害に関すればなり。
【注】

【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】