【法文】
学説彙纂第2巻第14章第27法文第1項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Paulus libro tertio ad edictum
パウルス(告示註解第三巻)
【翻訳】
若し一定の期限までは訴追せざるべしとの約束が主たる債務者と締結せられたるときは期限の経過後は主たる債務者も保証人も共に其の約束の利益を受けず。然れども若し主たる債務者が自己を指名せずして債権者は保証人に対して請求訴訟を為さざるべきことを約束したるときは縦ひ主たる債務者に利害関係を及ぼすも其の約束は保証人を利せず、何故となれば保証人は主たる債務者の有すべき抗弁権のみを有すべきものなればなりと論ずる者あり。予の学びたる説は保証人は抗弁権の利益を受くと云ふに在り、何故となれば此の場合には保証人は自由人の介入に依りて権利を取得するに非ず主たる債務者が自己の利益の為めに債権者をして保証人に対して請求訴訟を起さざることを約束せしめたるものと認めらるればなり、此の説は現行の規則に適合す。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】