【法文】
学説彙纂第2巻第14章第27法文第4項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Paulus libro tertio ad edictum
パウルス(告示註解第三巻)
【翻訳】
不道徳の内容を有する約束は之を遵守すべきものに非ず、例へば縦ひ汝が盗行または名誉毀損を為すとも予は盗行又は名誉毀損の訴権を行使せずと約束するときの如し、何故となれば人々をして盗行又は名誉毀損の責罰を恐怖せしむるは有益なればなり、然れども犯行後には右の如き約束を為すことを得。又暴力に関する特示命令訴権を実行せざることは公益に接触する範囲に於て之を約束することを得ず。約言すれば若し約束及び合意が個人の利害関係の範囲外に亙るときは効力を有すべきものに非ず、何故となれば一の事項に付て為し又は一人と為したる合意をして他の事項又は他人に損害を生ぜしめざるは特に留意すべき事なればなり。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】