【法文】
学説彙纂第2巻第14章第35法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Idem (Modestinus) libro secundo responsorum
同人(解答録第二巻)
【翻訳】
チチウス、マイヴヰウス及びセイアの二兄弟一姉妹三名は共同遺産を相互間に分割して母の遺産を互に分割したる旨の証書を作成し且つ決して未分割のもの無きことを相互に確認したり。其の後母の死亡当時不在なりしマイヴヰウス及びセイアの両名はチチウスが分割証書中に記載なき金貨を窃取したることを確知したり。此の場合に予の問題とする論点は右三名間に既に遺産分割の約束ありたる後に二名の者が他の一名の者に対して窃取金分配請求の訴権を有するや否やに在り。モデースチーヌスの解答に曰く若しチチウスが窃取したりと称せらるる遺産部分に付て請求訴訟を為すに当り原告両名がチチウスの詐欺を知らずして既にチチウスと和解を為したるに因り約束及び合意の一般抗弁を受くるときは悪意の抗弁を以て有効に之を排斥することを得と。
【注】

【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】