【法文】
学説彙纂第2巻第2章第4法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Gaius libro primo ad edictum prouinciale
ガーイウス(県告示註解第一巻)
【翻訳】
法務官が『是等数名[1]中の一人が他人に対して同様の不利益を行ひたる者の不利益を図りたる場合を除き』と云へる例外を認めたるは適当なり然らざれば此の告示を維持せんと努力する政務官又は告示の付与せる利益を享受せんと欲する訴訟人も亦同一の告示の罰を受くることあるべければなり。[2]
【注】
[1]訳註、此の告示に依り保護せらるる者を指す
[2]訳註、法務官が本文に謂ふ除外例を設けたる理由を例解せん。甲者が乙者に請求を為すに当りて、乙者をして一定の抗弁権を行使せしめざりき。甲者は第三者に対して訴訟を為すに当りて曩に乙者の行使せんとしたると同様の抗弁権を自ら行使せんとす。第三者は此の告示の規定を援用し甲者の抗弁権を排斥せんとす。今若し法務官の設けたる本文の除外規定なしとせば、第三者は甲者との訴訟に於ては此の告示に依りて甲者の抗弁を排斥し得べしと雖も、其の後は永遠に此の告示の利益を受くることを得ざるの不利益を甘受せざるべからず。何故となれば第三者は曩に自己に対して甲者の行使せんとしたると同様の抗弁権を行使する事を得ざればなり。独訳(ロ)八十一頁乃至八十二頁参照
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】