【法文】
学説彙纂第2巻第4章第8法文第1項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro quinto ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第五巻)
【翻訳】
法務官は保護男保護女と告示す。茲に保護者と云ふは奴隷状態より或者を解放したる者、或者等の秘密の通謀を発見したる者[1]、身分訴訟に因りて或者が自己の被解放者なりとの宣言を得たる者及び宣誓に因りて或者を自己の被解放者なりと認めたる者と了解すべきものとす、然れども若し甲者が身分訴訟に於て問題たる者が其の被解放者に非ざることを宣誓されたるか又は或者が甲者の請求に応じて、其の被解放者に非ざることを宣誓したるときは甲者は保護者に非ざるものと認めらるべし。
【注】
[1]訳註、原文に謂はゆるcollusionem detegereなる句を説明せん。或者が生来の自由人なりや否やの虚偽訴訟に於て、奴隷の主人又は被解放者の保護者が偽りて自ら主人にも非ず又保護者にも非ざることを認め、因りて其の者が生来の自由人なることを裁判上認めしめたる場合に、通謀の事実が発見せられたるときは、其の虚偽訴訟に因る決定はMarcus Aureliusの提案に係る元老院議決及びDomitianus時代の元老院議決に依りて無効にして、生来の自由人なりと認められたる者は、虚偽訴訟の真相発見者の奴隷又は被解放者と為る(de collusione detegenda)
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】