【法文】
学説彙纂第3巻第1章第1法文第3項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro sexto ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第六巻)
【翻訳】
法務官は全く裁判上の申立を為すことを得ざる人々に付て先づ規定を設けたり。此の告示に於ては若年及び不幸を以て全く申立を為すことを得ざる原因とせり。法務官は若年即者ち十七年未満者が裁判上の申立を為すことを許さず何故となれは法務官は満十七年を以て或者が公事に関与するに適当なる年齢に達せるものと思惟したればなり。小ネルヴワは右の年齢若は之より多少長ずる年齢の時に法律事件に付て解答を与へたりと云ふ。法務官は不幸を理由として全く聴覚を失へる聾者か裁判所に於て申立を為すことを禁ぜり。実際、法務官の命令を聴取することを得ざる者に裁判上の申立を為すことを許すべきに非ず之を許すは却て本人に危険を来たすべし、何故となれば法務官の命令を聴取せざる者は法務官に服従せざるものとして法廷侮辱の制裁を科せらるべければなり。
【注】

【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】
春木訳「法務官は若年即者ち十七年未満者」の部分は「法務官は若年者即ち十七年未満者」の誤植と思われる。