【法文】
学説彙纂第3巻第2章第1法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Iulianus libro primo ad edictum
「ユーリアーヌス(告示註解第一巻)
【翻訳】
法務官の告示文は左の如し、『破廉恥の汚点を附せらるる者は」恥づべき行為の為めに指令官又は当該事件の裁定権者に依り軍隊より除名せられたる者、俳優として動作若は歌舞を為すが為めに演技に上りたる者、 [1]娼家の業を営む者、公訴に於て誣告を為し若は相手方の利益を図りたる為めに有罪の判決を受けたる者、盗行、強盗、名誉毀損、悪意及び詐欺に付て自己の名義を以て有責の判決を受け若は和解したる者、組合、後見、委任、寄託の訴訟に於て反面裁判に因るに非ずして自己の名義を以て有責の判決を受けたる者、 [2]自己の権力に服する婦女の夫が死亡したるの事実を知れるにも拘らず該婦女が慣習上守るべき喪期の満了を待たずして之を結婚せしめたる者、又は自己の権力者の命に由らず故意に如上の寡婦を娶りたる者、又は自己の権力に服する者をして如上の状態に在る婦女を娶らしめたる者、及び自己の権力者の命に由らず自己の名義を以て若は自己の権力に服する男子或は女子の名義を以て二重の婚姻予約又は二重の婚姻を締結したる者是れなり』
【注】
[1]訳註、動作のみ演ずる者は台詞と共に動作を演ずる者を指す。詳細はGlück, 5, S.170参照
[2]訳註、Contractusより生ずるactio directaに於て破訴したる者がinfamiaの制裁を受くるには被告が其のdolusに因りて責を負ひたる事を一要件とするや又はculpaに因りて責を負ひたる事を以て足れりとするかは一問題なり。Donellus, in comment. iur. civ. Lib. XVIII, Cap. 8,§8にはdolusを要件とせずと説く、此の説蓋し正当ならん、告示文中に之を要件とせざればなり。反対説はC. I, C. 340, Glossa ad verbum socio
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】