【法文】
学説彙纂第3巻第3章第25法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro nono ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第九巻)
【翻訳】
以上に説きたる規則は総て被告側に於てのみならず原告側に於ても之を遵守すべきものとす、然れども相手方若は訴訟受任者が本人の申立は詐りなりと主張する場合には法務官は其の主張の当否を決定することを要す。「自ら訴訟受任者なりと称する者は訴訟受任者として認容すべきものに非ず、何故となれば労務の提供を受くることを欲せざる者に対し強ひて之を提供する者は其の行為自体に因りて既に不誠実者に非ざるかの嫌疑を生ずればなり。但し該提供者の目的が訴訟事務の管理を為すよりも寧ろ自己に対する批難の聲を一掃せんとするに在るときは此の限に在らず。訴訟受任者が解任を欲することを言明するときは其の名誉を害せざる場合に限り之を聴許することを要す、何故となれば自己の名誉を維持せんとする者の意思は之を容認すべきものなればなり」。自己の利益の為めの訴訟受任者に指定せられたりと主張し且つ其の事実を証明したる者は自己固有の訴訟を為すことを拒否せられざるや論を俟たず。又若し此の訴訟受任者が留置権を行使せんと欲するときは訴訟事件を其の手より他の手に移転するは困難なるべし。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】