【法文】
学説彙纂第3巻第3章第39法文第1項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Idem(Ulpianus) libro nono ad edictum
同人(告示註解第九巻)
【翻訳】
如何なる種類の訴訟たるを問はず他人の名義を以て訴ふる者は本人が訴訟行為を有効と認むべきことを担保することを要す。時として訴訟受任者が自己の名義を以て訴ふる場合と雖もポームポーニウスが其の著第二十四巻に於て述ぶるが如く尚、本人が其の訴訟行為を有効と認むべきことを担保することを要す。例へば被告が原告の訴訟受任者に対して責なきの反対宣誓を為し而して該訴訟受任者は [1]不在なる本人が何物かの供与を受くべき権利を有することを宣誓し、斯くして此の訴訟に於て [2]訴訟受任者は其の宣誓の為め自己の名義を以て訴ふ(蓋し本人は此の訴権を有することを得ざりしなり)る場合と雖も尚、其の訴訟行為を本人が有効と認むべきことを担保すべきが如し。又若し履行約束が原告の訴訟受任者に対して為され訴訟受任者が之を原因として訴ふる [3]ときは、訴訟受任者は本人が此の訴訟行為を有効と認むべきことを担保すべき地位に在ること疑を容るべきに非ず是れポームポーニウスの書に見ゆる所なり。
【注】
[1]訳註、此の処Mommsenの挿入語あり。氏の定本(p.59 Nota 18)参照
[2]訳註、actio in factum
[3]訳注、actio de pecunia constituta
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】