【法文】
学説彙纂第3巻第5章第10(11)法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Pomponius libro uicensimo primo ad Quintum Mucium
ポームポーニウス(クウヰーンツス・ムキウス註解第二十一巻)
【翻訳】
汝が不在者の知らざるに其の事務を管理するときは汝は過失並びに悪意に付て責に任ずることを要す。然れども、プロクルスは曰く、時として汝は事変に付ても責に任ずることを要す、例へば汝が不在者の名義を以て其の平素為さざりし新事務を行ふときの如し、今、之を具体的に例示すれば、汝が市場に於て未訓練の奴隷 [1]を買入れ又は或取引を為すが如き是れなりと。何故となれば右の事務より生じたる損害は汝之を負担し利益は不在者之を取得するを以て規則とすればなり、然れども、取引の全体より見て管理者の為したる或行為が利益を生じ他の行為が損害を生じたるときは不在者は利益と損害とを相殺することを要す。 [2]
【注】
[1]訳註、原語noviciosは奴隷たりしこと一年未満の者を謂ふとC. I. G.(431)に見ゆ。英訳(百八十二頁)にはuntrained slavesと訳す
[2]訳註、"compensatio lucri cum damno"に関する重要なる法文の一
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】