【法文】
学説彙纂第3巻第5章第16(17)法文
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro trigensimo quinto ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第三十五巻)
【翻訳】
或者が奴隷たりし時に為したる管理行為に付ては解放の後に至りて其の計算を為すことを強要せらるること無し。其の者が奴隷たる時に為したる部分の計算と自由人と為りたる後に為したる部分の計算とを識別し得べからざる程度に事務が連結するときは、委任裁判又は事務管理の裁判は奴隷たる間に為せる事務と其の後に為せる事務とを包括すべきこと勿論とす。例へば、其の者が奴隷たりし時に空地を買ひて此に家屋を建築し、其の後、該家屋が倒壊したる後に至りて解放せられ、該土地を人に貸与したるときは、事務管理の訴訟は単に土地の賃貸事務のみに関すべし、何故となれば奴隷たりし間の管理事務が自由人たりし間に為せる事務管理の計算を為すに必要なるものに非ざるときは之を訴訟物中に加ふることを得ざればなり。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】