【法文】
学説彙纂第3巻第5章第7(8)法文第3項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro decimo ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第十巻)
【翻訳】
ユーリアーヌスは、其の著第三巻に於て二人の組合員の一方が予に対して事務の管理を禁止し他方が然らざるときは、予は之を禁止せざりし者に対して事務管理の訴権を有するや否やを論ず。ユーリアーヌスの論点は、若し予が之を禁止せざりし組合員に対して訴権を有せずとせば、勢ひ之を禁止したる組合員に対して累を及ぼす結果を生ずべしと云ふの点に存す、然れども、之を禁止せざりし組合員が他の組合員の行為に因りて義務を免るるも亦不衡平なり、何故となれば、予が組合員の一人の禁止を顧みずして他の組合員に貸金を為したるときは、予は固より借主に対して請求を有すべければなりとも論ぜり。因りて、予は、ユーリアーヌスの見解に従ひ、事務管理の訴権は、事務管理を禁止せざる組合員に対して存在すと雖も、之を禁止したる組合員は他の組合員に依りて間接にも又は直接にも決して損害を蒙らしめらるべきものに非ずと為すを以て正当の見解なりと認む。
【注】

【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』(有斐閣、1938年)
【備考】