【法文】
学説彙纂第4巻第3章第7法文序項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro undecimo ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第十一巻)
【翻訳】
ポームポーニウスは『他に訴権無きときは』なる除外の文言を明快に説明して目的物の属する者が他の方法に依りて其の物を維持することを得ざる場合を云ふものなりとせり。ユーリアーヌスが其の著第四巻に於て記す所は此の見解と矛盾せざるものと認めらる即ち二十五年未満者が其の奴隷の勧告に欺かれて事実財産と共に其の奴隷を売り買主が之を解放したるときは此の二十五年未満者は被解放者に対する悪意の訴権を附与せらるべきものとす(何故となれば買主は悪意を有せず随て売買を原因として責を負はしめらるること無しと了解すべきものなればなり)又若し売主が売買を為すに付て詐欺せられるときは売買は無効とす而して売主が二十五年未満者たるの仮定事実は原状回復の理由と為らず、何故となれば此の如き救済は被解放者を相手方として附与せらるべきに非ざればなり。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】