【法文】
学説彙纂第4巻第3章第9法文第3項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro undecimo ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第十一巻)
【翻訳】
ラベオー遺稿第三十七巻に記す所に拠ればチチウスが汝の油を自己の物なりと訴訟上主張したるを以て汝はセーイウスをして此の油を売らしめ而して該品が汝の物なるかチチウスの物なるか判定せらるるまで其の代金を保管せしめんが為め之をセーイウスに寄託したるにチチウスが争点決定を為すことを欲せざるときは、汝がセーイウスを訴ふるには委任訴権に依ることを得ず[1]又寄託の条件が未だ実行せられざるを以て係争物寄託訴権にも依ることを得ざるが故に汝はチチウスに対して悪意の訴権を実行せざるを得ず然れどもポームポーニウスは其の著第二十七巻に於て記して曰く汝は前書文訴権に依りて係争物受寄者を訴ふることを得べく又若し係争物受寄者が無資力なるときは悪意の訴権に依りてチチウスを訴ふることを得べし。此の区別は正当なるものの如し。
【注】
[1]訳註、事実、有償なりしが故ならん
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】