【法文】
学説彙纂第4巻第4章第11法文第1項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro undecimo ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第十一巻)
【翻訳】
二十五年未満二十年以上の主人が解放を条件として奴隷を売りたる場合は如何。予は茲に二十年以上の者と云ふ何故となれば神皇マルクスがアウフヒヂウス・ヴヰークトリーヌスに与へたる指令の規定中には此の如き者『即ち二十年未満者』[1]を包含せずとするは寧ろ正当なる見解にしてスカイヴオラも質疑第十四巻に記す所なればなり。是に於てか満二十年以上の者に救済を与へらるるや否やを考察せざるべからず。「若し奴隷が自由を取得せる以前に満二十年以上の者が原状回復を申請したるときは其の申請は聴許せらるべし、之に反し奴隷が自由を取得せる後に之を申請したるときは然らず。」又一方に於て疑問とせられ得るは如上の条件を以て奴隷を買ひたる者が未成年者なるときは原状に回復せられ得べきや否やの点是れなり。此の場合にも亦若し奴隷が未だ自由を取得せざるときは買主は救済せられ得べしと云はざるべからず、然れども原状回復の申請が奴隷の解放執行期限の到来後なるときは満二十年以上の売主の意思に因り奴隷は自由を取得す。
【注】
[1]訳註、『ゝゝゝゝゝ』は後人の註解なりとする説あり
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】