【法文】
学説彙纂第4巻第4章第11法文第4項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro undecimo ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第十一巻)
【翻訳】
又或者が注意を加へて自己の事務を処理したるに自己の無思慮の為めに非ず避くべからざる偶然の事故の為めに損害を蒙りたるときは原状に回復せらるることを得ざるべし、何故となれば原状回復の恩恵の施さるるは単に損害の発生なる事実に因るに非ず未成年者の無分別に因るものなればなり。ポームポーニウスが其の著第二十八巻に於て述ぶる所も亦然り。随てマルケルルスはユーリアーヌスの書に註解を施し曰く若し未成年者が其の必要とする奴隷を買受けたる後に其の奴隷が死亡したるときは未成年者は原状に回復せられざるものとす、何故となれば縦ひ其の奴隷は死亡すべきものなること明白なりとするも未成年者は其須要なる奴隷の買得に付て決して不利益を蒙りたるに非ざればなりと。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】