【法文】
学説彙纂第4巻第4章第24法文第4項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Paulus libro primo sententiarum
パウルス(法学綱要第一巻)
【翻訳】
原状回復は各人の傷つけられたる法律関係を復旧せしむる如く実行することを要す。故に若し土地の売却に付て欺かれたる者が原状に回復せらるる場合には法務官は買主をして土地と共に果実を返還せしめ又原状回復申請者が其の受領したる代金を喪失すべきことを知りて買主が之を支払ひたる場合即ち恰も貸主が未成年者なる借主の消費すべきことを予期して之に金銭を貸与したる如き場合に非ざれば売主をして代金を返還せしむべし、売買の場合に於ける買主が救済せらるるは之を貸借の場合に於ける貸主に比すれば稀なり何故となれば買主は其の債務を売主に履行するものにして其の為すことを要する所のものを為すに外ならざるも何人も他人に金銭を貸与するの義務無ければなり。然れども又契約が本来解消せらるべき事情の下に締結せられたりとするも代金支払の義務ありたるときは買主は決して損害を蒙らしめらるべきものに非ず。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】