【法文】
学説彙纂第4巻第4章第27法文第1項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Gaius libro quarto ad edictum prouinciale
ガーイウス(県告示註解第四巻)
【翻訳】
若し未成年者が金銭を借入れ之を浪費したるときは前執政官は未成年者に対する訴権を債権者に附与せざることを要す。然れども若し未成年者が其の借入れたる金銭を窮迫者に貸したるときは未成年者には其の金銭を貸したる者に対する訴権を自己の債権者に譲渡すべきことを命ずるの外無し。又未成年者が相当以上の高価にて不動産を買ひたる場合に処すべき方法は売主に代金を返還して不動産を取戻すべきことを命じ以て債権者も亦他人に損害を及ぼすこと無く未成年者に対して自己の権利を実行することを得る如くせしむるに在り。未成年者が自己の金銭を以て当然の価格以上に物を買ひたる場合に処すべき方法も亦以上の例に依りて之を知るを得べし唯、此の場合並びに前の場合に於て注意すべきは売主は代金と共に此の代金に依りて収取し又は収取し得べかりし利息をも返還し而して未成年者が利得したる果実を取戻し得ること是れなり。又反対に若し未成年者が其の不動産を正当価額以下に売りたるときは買主は果実と共に該不動産を返還すべきことを命ぜらるべく而して未成年者は其の受領せる代金の為めに利得したる限度の金額を返還すべきことを命ぜらるべし。
【注】

【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】