【法文】
学説彙纂第4巻第6章第26法文第9項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro duodecimo ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第十二巻)
【翻訳】
法務官は尚、曰く『又他の正当なる理由ありと認むるときは本職は原状回復の救済を附与すべし』と。此の一項は之を告示中に挿入するの必要あり、何故となれば原状回復の救済を要する場合は多数に生じ得べきも一々に之を列記することを得ざるが故に「衡平の要求に依り原状回復を為すべきことは常に本項に拠ることを得べければなり。」例へば茲に市の為めに使節の任務に就きたる者ありとせん、其の者は国務の為めに不在なるに非ずと雖も原状に回復せらるるは極めて衡平なりとす。故に此の者は訴訟受任者を有したると否とを問はず救済せらるべきものなりとの勅法は屡々制定せられたり。或者が証言を為さんが為め某県より羅馬市に又は皇帝の許に召喚せられたる場合に於ても予は右と同一なりと思惟す、何故となれば此の如き者が救済せらるべきは指令に依りて屡々規定せられたる所なればなり。又審問又は上訴に関して外国に在りたる者も救済を与へられたり。之を要するに一般の規則としては自ら希望したるに非ずして已むことを得ず不在なりし者は常に救済せらるべきものとす。
【注】
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】