【法文】
学説彙纂第4巻第8章第19法文第2項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Paulus libro tertio decimo ad edictum
パウルス(告示註解第十三巻)
【翻訳】
因りて茲に考察すべき問題は仲裁人は其の判断を変更することを得べきや否や是れなり若し仲裁人が一旦或物を与ふべきことを命じ後に之を禁じたるときは当事者は其の命令を遵守すべきか又は其の禁令を遵守すべきかの問題は別に既に之を論ぜり。サビーヌスの見解は仲裁人は其の判断を変更することを得と云ふに在り。カースシウスは其の師の意見を適当に弁護して曰くサビーヌスは仲裁を終結せしむる判断に付て云ひたるに非ずして仲裁事件の準備に付て云ひたるものなりと、例へば仲裁人が争議当事者に某月一日に出頭すべきことを命じ後に月の半ば[1]に出頭すべきことを命ずるが如し、而してカースシウスは曰く是れ仲裁人は期日を変更することを得るを以てなりと。然れども仲裁人は若し被告に責あり又は責無しと判断したるときは仲裁人たるの資格は消滅するが故に其の判断を変更することを得ず。
【注】
[1]訳註、十三日又は十五日
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】