【法文】
学説彙纂第4巻第8章第32法文第14項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Paulus libro tertio decimo ad edictum
パウルス(告示註解第十三巻)
【翻訳】
仲裁人が特別の原因[1]に依りて当事者の一方に敵意を有すること顕著なる場合に於て判断の宣言を為さざるべきことを証人の前にて要求せられたるにも拘らず何人の強要をも受くることなく判断の宣言を敢てしたるを以て当事者は不服の訴状を皇帝アントニーヌスに提出したるに皇帝は右の訴状に不服者は悪意の抗弁を行使し得べしと附記したり。又同皇帝は罰金支払の請求訴訟を審理したる審判人の伺に対し上訴は之を提起することを得ずと雖も罰金支払の請求は悪意の抗弁を以て之を排斥することを得べしと指令したり。「故に此の種の抗弁は一種の上訴に均しき救済なり何故となれば仲裁人の判断を取消すの効力を有すればなり。」[2]
【注】
[1]訳註、仲裁契約締結以後に生じたる特別の原因
[2]訳註、「故に…」以下は後人の註解なりとの説あり
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】