【法文】
学説彙纂第4巻第9章第1法文第1項
【法文の典拠】
Corpus Iuris Civilis Vol. I. (ed. 14) Mommsen-Krüger, Digesta, MCMXXII
【inscriptio】
Ulpianus libro quarto decimo ad edictum
ウルピアーヌス(告示註解第十四巻)
【翻訳】
此の告示の実益は多大なり何故となれば是等の者の誠意に信頼し物品を其の者の保管に委託するを必要とする場合極めて多ければなり。何人たりとも此の告示の規定は是等の者に過重なる責任を負はしむと思ふ者あらざるべし、何故となれば是等の者が他人の委託に依り運漕若は宿泊を引受くると否とは任意なるのみならず[1]此の如き規定の設無きときは是等の者は盗児と共謀して委託者に不利益を与ふるの機会を捉ふればなり現代に於ても是等の者が此の種の悪計を行ふことは無しとせず。
【注】
[1]訳註、一説に依れば原文の nam est in ipsorum arbitrio, ne quem recipiant は具体的の場合に於て船主其の他の営業者が委託者の物品を引受くるや否やが其の任意なりと云ふに非ず。本来此の如き営業を為すや否やが任意なればなりと云ふ意なりとす。(Glück, 6, S. 112 et Anm. 22, 1800)
【訳者】
春木一郎
【出典】
春木一郎『ユースティーニアーヌス帝学説彙纂プロータ』有斐閣(1938)
【備考】