【法文】
学説彙纂第46巻第1章第33法文[訴訟担保問答契約]
【法文の典拠】
Th.Mommsen, Digesta Iustiniani Augusti vol.2, 2.Aufl., Berlin 1963
【inscriptio】
Idem (Ulpianus) libro septuagensimo septimo ad edictum
同人[ウルピアーヌス](告示注解第七七巻)
【翻訳】
私は、ある奴隷に関する対物訴訟をティティウスに対して提起し、ティティウスの訴訟につき担保人を得た [1]。だが、ティティウスは、当該奴隷を自由付相続人に[指定]して、死亡した。もしこの奴隷がティティウスの所有であったことが明らかとなれば、その奴隷が訴訟を承継せねばならず、訴訟承継がなされなかったときは、[担保]問答契約の効力が生ずる。他方、所有者が原告たる私であったときは、私[主人]の命令により相続の承継がなされない場合、担保人(fideiussores)は、応訴なきが故に、責を負う。しかし、もし私の命令で相続の承継が行われた場合には、[担保]問答契約は消滅する。だが、たとえ所有者が私であるとされた場合でも、勝訴すれば相続の承継を命ずるが [2]、しかしそれまでの間は、応訴なきことを理由に[担保人を]訴求しようと、相続の承継を遅らせていたのであれば、[担保]問答契約の効力は生じない。なぜならば、[私は]善人であるとの評価をうけないからである。
【注】
[1]対物訴訟における応訴強制を目的とした、担保問答契約の締結を想定しうる。Vgl., M.Kaser/K.Hackl, Das romische Zivilprozessrecht, 2.Aufl., Munchen 1996, S.282. [Kaser/Hackl RZ].
[2]ティティウスの相続財産を取得させることができる。
【訳者】
遠藤歩
【出典】
法学会雑誌(東京都立大)第46巻1号 (2005年9月)
【備考】