【法文】
学説彙纂第46巻第1章第73法文[保証債務の範囲]
【法文の典拠】
Th.Mommsen, Digesta Iustiniani Augusti vol.2, 2.Aufl., Berlin 1963
【inscriptio】
Paulus libro septuagensimo sexto ad edictum
パウルス(告示注解第七六巻)
【翻訳】
委託事務管理人は、対物訴訟を提起して、本人が追認するであろうとの担保問答契約を締結した。そして、委託事務管理人が勝訴 [1] した後、本人が戻り、同一物を再度訴求した。占有者たる被告は、引渡しを欲しなかった [2] がゆえに、多額 [3] の有責判決を受けた。このとき[被告の]保証人は、増額された部分についての責は負わない。なぜならば、増額部分は被告が自らに科された罰 [4] として支払うものであり、その責を保証人に帰せしめるべきではないからである [5]。
【注】
[1] 対物訴訟手続中、所有権の帰属自体に関する争いで勝訴したことが考えられる。審判人は、終局判決前に、目的物の返還を被告に勧告する。Vgl., Kaser/Hackl RZ, S.335ff, 原田・前掲四〇〇頁以下。
[2]悪意による返還拒絶。
[3]例えば、原告が訴訟上宣誓した目的物の評価額(Ulp.D.12,3,1; Paul.D.12,3,2)。
[4]Marcell.D.12,3,8.
[5] Cf.Paul.D.46,1,54
【訳者】
遠藤歩
【出典】
法学会雑誌(東京都立大)第46巻1号 (2005年9月)
【備考】