【法文】
学説彙纂第46巻第3章第44法文
【法文の典拠】
Th.Mommsen, Digesta Iustiniani Augusti, 2 Bde, Berlin 1868/70
【inscriptio】
Marcianus libro secundo regularum
マルキアーヌス
【翻訳】
一つの支払いにより、二つの債務が消滅する場合がある。例えば、ある者が債務のために質物を債権者に売却した場合、売買に基づく[代金]債務と、[被担保]債務とが消滅する。さらに、後見人の助成なくして金銭を借りた未成熟子が、債権者から[もし債務を返還したならば]という条件付遺贈を受けた場合、未成熟子は二つの法的関係に金銭を支払ったものとみなされる。すなわち、相続人の有するファルキディア法の利益に加算されるよう、債務へと支払ったこと、及び遺贈が生じるよう、条件のために支払ったことである。同様に、金銭の用益権が遺贈された場合、一つの支払いによって相続人は遺言訴権から解放され、受遺者を自己へ[の金銭返還へ]と義務付ける。また、第三者への売却あるいは賃貸を命じる判決が下された場合も同様である。なぜならば、売却あるいは賃貸によって相続人は遺言訴権から解放され、受遺者を自己[への金銭支払い]へと義務付けるからである。
【注】

【訳者】
遠藤歩
【出典】
法学会雑誌(東京都立大)第45巻1号 (2004年7月)
【備考】