【法文】
学説彙纂第46巻第3章第68法文
【法文の典拠】
Th.Mommsen, Digesta Iustiniani Augusti, 2 Bde, Berlin 1868/70
【inscriptio】
Idem (Marcellus) libro sexto decimo digestorum
同(マルケッルス)
【翻訳】
奴隷が、未成熟子に一〇金を与えて自由になれと命じられた。もし未成熟子が相続人となり、そして条件が未成熟子だけを指していたならば、後見人不在の間に未成熟子に与えたとしても、奴隷は自由を取得しうるだろうか。あなたは事実において存在する条件、例えば、「もし未成熟子に仕えたならば」というような、後見人の関与なしにも成就しうる条件と比較することによって、迷っている。またあなたは言う。精神錯乱者が保佐人を有しており、精神錯乱者に与えよと命じられた場合、保佐人に与えることによって自由となりうるか、と。またあなたは考えてみよ、ある者に対する土地の遺贈に、未成熟子あるいは精神錯乱者に与えたならばという条件が付いている場合を。そして以下のことを知るべきである。あなたの全ての事例において、後見人や保佐人には有効に支払われるが、その者自身、すなわち精神錯乱者や未成熟子には、彼等の弱さのために供与物が失われることのないように、有効に支払われないことを。なぜならば、遺言者の意図は、どのような態様の供与であっても条件は成就されたとみられる、というものではないからである。
【注】

【訳者】
遠藤歩
【出典】
法学会雑誌(東京都立大)第45巻1号 (2004年7月)
【備考】