【法文】
学説彙纂第46巻第3章第95法文第2項
【法文の典拠】
Th.Mommsen, Digesta Iustiniani Augusti, 2 Bde, Berlin 1868/70
【inscriptio】
Idem (Papinianus) libro uicensimo octauo quaestionum
同(パーピニアーヌス)
【翻訳】
相続承認が債務の混同をもたらす場合もある。たとえば、債権者が債務者の相続人となり、あるいは逆に債務者が債権者の相続人となる場合である。他方、弁済をもたらす場合もある。例えば、未成熟子に対して後見人の助成なしに金銭を貸した債権者が、未成熟子の相続人となる場合である。というのも、債権者は未成熟子が利得をなした範囲のみならず、全債権を相続によって取得するからである。さらに、無効の債務が相続承認によって有効となる場合もある。例えば、トレベリアーヌム元老院議決に基づき相続財産の返還をなした相続人が、信託受遺者の相続人となった場合、あるいはティティウスのために参加諾約した婦女が、ティティウスの相続人となった場合である。この場合、遺産債務者の債務は市民法上のものとなり、もはや抗弁の対抗は許されない。なぜならば、自己の名で危険を負担した婦女に対して、婦女であるが故の利益を与えるべき理由がなくなったからである。
【注】

【訳者】
遠藤歩
【出典】
法学会雑誌(東京都立大)第45巻1号 (2004年7月)
【備考】